一年後の夏、祖母の買ってくれた自転車で峠をくだっていた。左側は絶壁だ。
あるカーブに差し掛かったところで、そのカーブがとても急なことに気づき、ブレーキをかけたが、遅かった。
時速60キロのまま落車、転がりながら、
「このままだとガードレールを乗り越えて崖から落ちる。落ちたら怪我じゃすまない」
と思ったがどうしようもない。俺もここで死ぬのか。
そしたらいきなり祖母の顔がみえた。
「あんたはまだ来ちゃだめ」
そしたらガードレールにあたる直前に、俺の自転車が俺とガードレールの間に入り、俺が落ちるのを防いでくれた。
しかしその拍子で自転車は崖から落ちた。あとで自転車を下から引き上げると、フレームは折れ、
元型をとどめてないほど大破していた。俺は骨折と擦り傷で済んだ。あの時自転車が間に入ってなかったら俺は死んでた。
祖母が俺を助けてくれたんだ、と俺は思った。
俺は自転車と祖母に感謝しながら、自転車を捨てた。
118: 名無しさん 2014/04/07(月)07:39:00 ID:9MkoQWUsl
>>117だけに良いなぁ
119: 名無しさん 2014/04/07(月)09:04:06 ID:VPm5U875N
最後の一文がw別に狙ってないんだろうけど。
コメント
コメント一覧 (1)
まあ、フレームが折れてるほどの大破した自転車なんて、記念にとっておくのも危険だから仕方ないっちゃ仕方ないのは理解出来るんだが…
それに、お婆さんの一番大事な形見は、お孫さん自身だから、これで、良かったんだろうけども